普段、何気なくキッチンの排水口に流しているものの中に、排水管に悪影響を与えたり、臭いの原因になっていたりするものがあります。今回は、キッチンの排水口に流してはいけないもの、またディスポーザーがついている場合の注意点もご紹介します。
キッチンの排水口に流すと、排水管トラブルを起こしやすいものがあります。中には普段何気なく流してしまっているものや、誤って流してしまいがちなものも。知らない間に排水管に負担が掛かって、詰まりや臭いの原因になっていることが少なくありません。
排水口に流してはいけない代表的なもの5つをご紹介しましょう。
<1>熱湯-パスタのゆで汁など
パスタや野菜などを茹でた後、熱い茹で汁をそのまま排水口に流している人も多いのでは?
住宅の排水管の耐熱温度は60度。熱湯をそのまま流すと、すぐに壊れるようなことはなくても、ダメージを受け続けることで劣化が早まる可能性があります。
排水管を長く守り続けるためにも、熱湯は水と混ぜて温度を下げるか、冷ましてから流しましょう。
<2> 油-肉の脂やオリーブ油など
排水管汚れの主な原因になっているのは油です。揚げ物や炒め物に使った油を流すのは厳禁です。固めるか古布や古新聞などに吸わせてゴミに出しましょう。
お皿に残った肉の脂も、いきなり洗い流さずにいったん拭う習慣を。少しずつ流された脂が配管の内側に層となって積み重なり、排水管詰まりの原因になります。
加えて注意をしたいのがオリーブ油です。オリーブ油は他の一般的な油に比べて、温度が下がると白く固まりやすい性質があります。ドレッシングやマヨネーズ、ソースなども、洗い流す前にいったん拭う習慣をつけましょう。
<3> 食品-食べ残しやプロテインなど
小さな食べ残しだからといって、キッチンの排水口で洗い流すのは避けましょう。いったん流れたように見えても、油汚れが蓄積した排水管の内部で油と一緒になって積み重なり、詰まりや臭いの原因になります。
固形物だけでなく、スムージーやプロテイン、小麦粉、シロップ、薬品の残りなども排水管の詰まりの原因になりやすいので注意をしましょう。
<4> 異物-輪ゴムやビニールの切れ端
食品をまとめた輪ゴムやシール、ボトルのフタ、楊枝、納豆のタレ袋の切れ端などにも要注意。小さいので誤って流してしまいがちですが、これらも油汚れと一緒になって排水管詰まりを起こす原因になります。
排水口のゴミ受けは目の細かいメッシュタイプがおすすめです。最近のキッチンの排水口はゴミをしっかり受け、掃除がしやすいよう浅い形状のものが増えています。キッチンリフォームを検討している場合は、排水口にも注目してみましょう。
<5>掃除用具-小さなスポンジやブラシ
注意したいのが、キッチンの排水口掃除の際に、小さなスポンジやブラシを誤って流してしまうこと。掃除の際にはゴミ受けを外すので、こういったトラブルが起きてしまうことがあります。
もし流してしまった場合は、信頼できる水道工事店やマンションの管理事務所に速やかに相談をしましょう。
キッチンの排水口にディスポーザーが付いている場合は、投入できないものを改めて確認しておきましょう。
スプーンや箸を落とさないように注意をするのはもちろんのこと、機種によって流せないものが若干異なりますので、改めて取扱説明書をチェックしましょう。
ディスポーザーの故障や排水管詰まりの原因になりやすいのが、タケノコや栗の皮、トウモロコシの皮や芯、貝殻、肉の骨、カニの殻、小麦粉など。強い繊維質のものや硬いもの、粉類は流さないように注意を。
つい入れてしまいがちですが、粉砕しきれずに残ってしまうのが「玉ねぎの外側の薄皮」や「生肉の皮」など。残りかすが詰まって臭いの原因になります。
臭いが気になる時は、氷+中性洗剤を少し垂らしてスイッチオン。柑橘類の皮と氷を入れて粉砕させるのもスッキリします。みかんのシーズンに皮を取っておいて冷凍しておくと、いつでも使えて便利です。
またディスポーザーの掃除をする際には、必ず電源を切り、残りかすなどはトングなどを使って取り、柄の長いブラシなどを使うことをおすすめします。手を入れて掃除をする必要がある場合は厚手のゴム手袋をすることも忘れずに。内部にはとがった金属部分があり、素手で触れるとケガをする危険があります。
キッチンの排水口と海は、排水管を通じて繋がっています。キッチンで流すものに少し注意を払うだけでも、排水管や海を守ることができます。
※掲載の情報は、2024年6月現在の情報です。