ガンコな油汚れがこびりつく「レンジフード(換気扇)」と「ガス(IH)レンジ」は、キッチンのお掃除でもとくに手ごわいところ。効率よく汚れを落として、年末年始も気持ちよく料理したいですね。今回も家事研究家 高橋ゆきさんに、家にあるものを利用した時短お掃除術を教えていただきました。
換気扇のお掃除は掃除中の誤作動を防ぐため、分電盤のブレーカーを落としておくか、コンセントがある場合は外しておくことからスタート。また金属で手をケガしないようゴム手袋をつけ、油こぼれをガードするため、コンロの上に新聞紙を敷くなど準備は万全に。
取り外した清流板や油受けには古い油やホコリがたっぷり。雑巾が何枚あっても足りません。そこで、新聞紙を大量に用意して拭き掃除をすると後処理が楽。油や汚れを丸めた新聞紙で拭きとったら、キッチン用洗剤(中性)をつけた新聞紙で、ぬるぬる感が減るまでしっかりと拭き掃除。最後に洗剤が残らないよう、濡らした雑巾で水拭きします。
ファンコイルなどのしつこい油汚れは、いきなり洗剤をつけてこすっても簡単には落ちないものです。力も要りますし、こすっているうちにキズもつきかねません。そこで油汚れがこびりついたパーツは、ビニール袋に重曹水「重曹1:お湯9(40~50℃)」を入れ、そこに15~30分つけ置きして汚れをゆるめます。
ゆるんだ汚れはキッチン用洗剤(中性)をつけた古い歯ブラシなどで落ちやすくなりますし、つけ置きの間に他の場所のお掃除もはかどって一石二鳥!
濡れたままでは汚れが付きやすく、また故障の原因にもなるため、清流板やファンコイルは乾いた雑巾や古タオルでしっかりと乾拭きをしてから取り付けます。
取り付けが済んでからコンセントやブレーカーを元に戻し、一度試運転してからお掃除完了!
毎日使うからいつもピカピカにしておきたいとはいえ、それなりに時間がかかるのが換気扇掃除。毎週、毎月はなかなか難しいですよね。そこで、お掃除は6月と12月など年に2回を目安にしましょう。
そうはいってもあまりに汚れがひどく手におえない場合や、手の届かない位置にあるなど外すのが難しく危険なこともあるので、無理せずプロの手を借りましょう!
ガスコンロの五徳、魚焼きグリルの網などのしつこい油汚れも、ビニール袋に「重曹1:お湯9(40~50℃)」の重曹水を入れ、そこに10~15分程度つけ置きして汚れをゆるめます。
ゆるんだ汚れは重曹やクリームクレンザー、キッチン用洗剤(中性)をつけた古い歯ブラシやスポンジなどで簡単に落とせます。
ちなみにスポンジには、格子状に切り込みを入れておくと、写真のように間に挟みながら洗えて便利!
IHタイプのコンロには、食品保存用のラップが効果的。10cmほど切り取ったラップを丸め、クリームタイプのクレンザーをつけて円を描くように磨いていきます。ビニール素材のラップは汚れが落ちやすく、やわらかいのでキズがつきにくく◎。仕上げにしっかり水拭きすればピカピカです!
調理後、コンロに余熱があるうちに行えば、さらに汚れが落ちやすくなります。
レンジフードは誤った方法で掃除を行うと、ケガや故障の原因に。また汚れが強いと家庭用洗剤では落としきれないこともあります。その場合は無理せずプロのハウスクリーニングサービスをご利用ください。