どんな色を選び、どのように配置するか。それは、お部屋づくりにおいて、とても重要なポイントです。
例えば、白い壁の部屋と黒い壁の部屋では、どちらの方が広く感じるでしょうか。おそらく、ほとんどの人が白い壁の部屋の方が広く感じると答えるでしょう。そう、白は光を反射するので、白い壁の部屋は明るく広く見えるのです。反対に、光を吸収する黒い壁の部屋は壁の存在感が際立つ、という違いがあります。
また、レッドやイエローといった暖色系で整えられた部屋は暖かく感じ、ブルーなどの寒色系は涼しく感じられるとも言われています。つまり、部屋の配色によって体感温度も変わってくるのです。
そんなインテリアカラーを美しくコーディネートするためには、色の配分バランスが大切です。そのキーワードは「7:2.5:0.5」。
ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの配分が 7:2.5:0.5 となるのがベストなバランスだとされています。
ベースカラーとは、床や壁、天井の色を指し、メインカラーとはソファやダイニングセットなどの大型家具やラグなどの色、そしてアクセントカラーはクッションやオブジェ、アートといった小物の色を指します。
それぞれのバランスを考える際には、ファッションに置き換えてみるとイメージしやすいかもしれません。例えるならば、ベースカラーはドレスの色。そしてメインカラーはバッグやカーディガン、アクセントカラーはスカーフやアクセサリーだと考えてみてください。ドレスは何色にも合わせやすいカラーを選んで、バッグやカーディガンは全体のイメージを決める主役のカラーをお好みで。そしてアクセサリーではちょっと冒険してビビッドなカラーを選ぶのがコツです。さらにメインカラーを選ぶ際にトレンドを意識すると、より洗練された印象に仕上がります。
特に、ドレスは着替えることができますが、ベースカラーとなる床や壁は容易に変えることはできません。そのため、コーディネートしやすい色を選ぶのがベターなのです。
では、下記でインテリアカラーの基本バランスを確認しましょう。
次回公開予定の後編では、基本バランスに沿った実際のカラーコーディネートを2パターンご提案いたします。
イラスト: 服部あさ美