キッチンのお掃除に手間が掛かるのは、水や油、ホコリなどが積み重なり、頑固な汚れに変化をしてしまうから。そこで、そうなる前に週に1度、ポイントを押さえたキッチンリセットをしてみませんか?疲れている時はプロの手を借りる方法もあります。忙しい毎日だからこそ、ちょっとした工夫でキッチンをきれいに保ちましょう。
キッチンは、水や油、ホコリなどが混ざり合い、汚れが蓄積しやすい場所です。放置してしまえば汚れが固着し、落とすのに強力な洗剤や強い力でのこすり洗いが必要になったり、長時間のつけ置きが必要になったり。お掃除に手間と時間が掛かるようになり、素材を傷めてしまうこともあります。
汚れがこびりつく前に、ポイントを押さえてサッと落としてしまえば、結果的に小さな手間でキッチンを美しく保ち続けることができ、大掃除も楽になることでしょう。
そこでおすすめしたいのが、週に1度、見逃しがちな部分を中心にお掃除やお手入れをする「キッチンリセット」の習慣化。今回は、見逃しがちなポイントを中心に、忙しい毎日だからこそやっておきたい5つのキッチンリセットをご紹介します。
週に1度のキッチンリセット、まずはシンクの中と排水口を食器洗い用の「中性洗剤」でていねいに洗いましょう。食器洗い用の「中性洗剤」は素材を傷めにくく、幅広い汚れに対応しています。
シンクは、食材や食器を置く場所です。食中毒を防ぐためにも清潔に保つことが大切に。特に、排水口の中のヌメリは、さまざまな種類の雑菌が繁殖している可能性があり、衛生面に悪影響があるだけでなく、臭いの原因にもなります。
排水口の中には、下水から臭いが上がってくるのを防ぐ、トラップと呼ばれる部品がついていますので、外して洗いましょう。機種によってお椀を伏せたような形や、細長い筒状の形があります。
外して洗った後は、元のようにしっかりとはめ込むことを忘れずに。緩んでいると臭いが上がってくる原因になります。
排水管詰まりの原因の多くは、油や食材の切れ端などの積み重なりによるもの。豚脂や牛脂の溶ける温度は40度~50度程度で、オリーブ油はさらに低温で白く固まりやすい性質を持っているため、排水口に流すと管が詰まる原因になります。
そこで週に1度のキッチンリセット2つめは、シンクに50度~60度程度のお湯をため、一気に流すこと。排水管の詰まりや臭いの予防に役立ちます。
注意したいのが、熱湯は絶対に流さないことです。一般的な排水管の耐熱温度は60度。熱湯を流すと変形してしまう可能性がありますので、50度~60度程度に調整して使いましょう。
大掃除でも手ごわかったのは、水栓周りのカルキ汚れではないでしょうか。この白いカルキ汚れは、水滴がついたまま乾くと残るもの。理想は炊事の最後に水滴をサッと拭き取っておくことですが、忙しい毎日ですから忘れてしまうこともあります。
そこで週に1度のキッチンリセット3つめは、薄いクエン酸スプレーを使って、カルキ汚れの固着を防ぎましょう。カルキ汚れはアルカリ性のため、酸性のクエン酸が中和して汚れを落としやすくします。最後はクエン酸が残らないようしっかり拭き上げましょう。
固まって層になってしまうと落とすのが大変なカルキ汚れも、ついたばかりなら落とすのは案外ラクなもの。見落としがちなのが水栓の裏側や吐水口です。忘れずに拭き取っておきましょう。
クエン酸スプレーは自作もできますが、ドラッグストアでも販売しています。ただしクエン酸は、塩素系漂白剤と混ぜると有毒ガスが発生して危険ですので、他の洗剤との併用は避けましょう。また大理石や鉄、ゴム製品などを変色もしくは変質させる可能性がありますので注意をしましょう。
汚れが詰まりやすいにもかかわらず、掃除がしにくく、また見逃しがちなのがキッチンのスキマやつなぎ目です。
そこでキッチンリセットその4は、コンロとカウンターのスキマ、シンクと排水口の細いスキマなどの汚れを、先が細いヘラ状の掃除用具などを使ってかき出しましょう。初めて掃除をしたら、真っ黒な汚れやカビが出てきて驚いたという声もありますので、要チェックです。
また洗剤ボトルのねじこみ口のスキマも汚れがたまりやすい場所。ボトルの底にも汚れやぬめりがついていることが多いので、一緒に洗っておきましょう。
キッチンは、油が飛び散りやすいコンロまわりを始めとして、調理の際に出る油煙で、壁や照明器具などもベタつきやすい場所です。そこにホコリがくっついて層のようになってしまうと、落とすのに手間が掛かり、見た目もよくありません。
そこで、週に1度のキッチンリセット5つめは、重曹スプレーを使って、コンロまわりや周囲の壁面、照明器具などの拭き掃除をして、さっぱりさせましょう。油汚れは酸性のため、アルカリ性の重曹が中和して汚れを分解します。
こびりつく前なら、吹きかけて雑巾などで拭き取るだけできれいになることでしょう。汚れが気になる部分は、スプレーを吹き付けた後、少し時間を置いてから拭き取ると効果的です。
重曹スプレーは自作もできますが、ドラッグストアでも販売しています。ただし重曹は、アルミ製品や大理石、漆器、革、木製品などを変色もしくは変質させる可能性がありますので注意をしましょう。
見落としがちなのが食器洗い機の中です。食器洗い機メーカーのパナソニックでは、庫内のお手入れとして以下を実施するよう推奨しています。意外と汚れていますので、取扱説明書をよく読んで、月に1度を目安にお手入れをしておきましょう。
1. ときどき、食器を入れずにカラ洗い
2. 月に1度は、内外の拭き掃除やノズルのお手入れ(詳しくは取扱説明書を参照)
3. 庫内が水アカで汚れていたら庫内クリーナーを使って運転
このように、汚れが蓄積する前なら、特別な洗剤や器具が無くても、きれいを維持するのは意外と簡単。忙しい毎日だからこそ、週に1度のキッチンリセットを習慣化すれば、毎日を気持ちよく過ごせます。
しかしそうは言っても、全部を完璧にこなすのはなかなか難しいこともあります。お子さんが小さくて手が回らない、仕事が忙しいので家ではゆっくり過ごしたい、でも汚れが気になって落ち着かない、ストレスが溜まる…… そんな時はひとりで頑張り過ぎず、プロの力を借りる手もあります。
例えば、野村不動産グループの家事代行・ハウスクリーニングサービス「プレシャス・デイズ」は、きれいな空間を維持するためのお手伝いを提供しています。
家事サービスとハウスクリーニングの利用ができ、必要に応じて「汚れが気になる部分だけ力を借りたい」、「日常のお掃除をまるごと任せたい」、「ついでにお片付けもしてもらいたい」など、わが家の状況にあった依頼ができるのがメリット。
キッチンリセットもこういったサービスも、手間なく快適に暮らすための手段のひとつ。上手に活用して、忙しい毎日でもきれいを維持して、ストレスフリーにお過ごしくださいね。