暮らしのTIPS節電しながら部屋を暖かく!
サーキュレーターの上手な使い方
January 10, 2023

エアコンとサーキュレーターを併用すれば、節電しながら寒い冬を暖かく過ごすことができます。また冬だけでなく夏は涼しく、洗濯物の部屋干しにも役立ちます。今回は、毎日の暮らしを省エネに快適にしてくれるサーキュレーターの上手な使い方をご紹介しましょう。

節電しながら部屋を快適に保つサーキュレーター

サーキュレーターを使えば、エアコンで暖めた空気をまんべんなく届けられるようになります。

サーキュレーターとは、室内の空気をかくはんする家電です。

扇風機は柔らかい風を体に直接当てて涼しさを感じさせるものですが、サーキュレーターは風をまっすぐに吹き出して室内の空気をかきまぜるもの。最近ではスイッチの切り替えで両方を兼用できる機種もあります。

サーキュレーターを使えば、エアコンで暖めた空気をまんべんなく届けることができるようになるので、足元が冷えるといったような室内の温度ムラを解消しやすくなります。また小さなエネルギーで暖房効果を高めることができるので、電気代の節約にもつながります。

テレワークなど家で過ごす時間が長くなったことで、家の中の寒さを改めて実感した方もいらっしゃることでしょう。しかしながら電気代の高騰やカーボンニュートラルの観点からも、節電が必要な時代です。

そこで暖房を強くするのではなく、省エネに部屋を暖かくすることができるサーキュレーターが注目されているのです。

エアコンと併用して省エネに暖かく暮らす

どこにでも持ち運べるコードレスでも使える高性能サーキュレーター。SF映画に出てくるキャラクターをイメージしたコロンとした愛らしいデザインです(GreenFan C2 / バルミューダ

エアコンで暖めた空気は対流によって上方へとのぼり、天井の近くに溜まりやすくなります。逆に冷たい空気は下方に溜まるので、暖房をつけると顔ばかりほてって、足元は寒いといったことが起きがちです。

このような室内の温度ムラができやすい大きな原因のひとつに窓からの冷気があります。暖房をしていても窓のそばは寒いというのがまさにそれ。その冷気は下方へ向かって流れ、床を這うように室内へと広がっていきます。

こういった状況のまま、足元が寒いからとエアコンの設定温度を上げても、寒さを解消することは難しく、無駄なエネルギーを消費することになってしまうのです。

エアコンの反対側にサーキュレーターを置き、斜め上に向かって送風をするのがコツです。GreenFan C2は送風と同時に脱臭、風量の調節で扇風機としても使える機能もあるので、四季を通じて活躍してくれます(GreenFan C2 / バルミューダ

そこで活躍してくれるのがサーキュレーターです。室内の空気をかくはんすることで、このような温度ムラを防ぎ、足元から暖かい部屋にすることができます。

サーキュレーターは省エネなのも魅力です。エアコンの温度設定を1度上げるよりも、サーキュレーターを使用するほうが電気代が安く済みます。

サーキュレーターを上手に使うコツは、まずはエアコンの羽を下向きにし、サーキュレーターはその対角線上に置いて空気をかき混ぜるように上向きの風を送ります。

これは部屋の形状やエアコンの取り付け位置によっても異なりますので、わが家にとって一番快適な位置を探してみましょう。その際はできるだけ風の流れを感じないように配慮を。風が直接体に当たるなど、空気の流れを感じると寒さを感じやすくなります。

エアコンとサーキュレーターとを併用して室内の温度ムラを解消すれば、むやみに設定温度を上げる必要がなくなり、省エネに暖かく暮らせるようになります。

サーキュレーターは洗濯物の部屋干しにも役立つ

サーキュレーターは洗濯物の部屋干し時にも役立ちます。

サーキュレーターは冬だけでなく、四季を通じて活躍してくれます。

例えば、部屋干しの際にサーキュレーターで風を送れば早く乾かすことができるので、気になる洗濯物の臭いを抑えやすくなります。

夏は、エアコンと併用することで冷気を循環させ、部屋全体を効率よく涼しくしてくれます。もちろん節電になるので電気代の節約につながります。

他にも空気が滞留しやすい部屋の換気を促すなど、サーキュレーターを上手に使いこなせば毎日の暮らしが更に快適になることでしょう。

冷気の侵入対策や湿度コントロールも忘れずに

窓からの冷気の侵入を防ぎ、部屋内を快適に保ちやすくなる断熱ブラインド。和紙のような風合いのスクリーンで、どんなインテリアにもマッチするインテリア性の高さも魅力です(ハニカム・サーモスクリーン ライト / セイキ販売

冬をより快適に過ごすためには、寒さの主な原因となっている窓からの冷気の侵入対策をしておくことも大切です。窓から冷気が流れ込む状況のまま暖房をつけてもエネルギーロスは大きいまま。窓の断熱性能を上げる工夫もしておくといいでしょう

こちらの写真はハニカムシェードと呼ばれる、空気層を持つ断熱スクリーンです。空気は高性能の断熱材のようなもの。窓の内側に空気層を作ると冷気を防ぎやすくなります。

リフォームを検討しているなら内窓の取り付けをするのもいいでしょう。内窓とは今ある窓の内側にもう1セット取り付ける樹脂製の窓で、マンションでも使うことができ、1か所1~2時間で取り付けが完了します。

インテリアのエレメントにもなる美しいデザインの加湿器。上から水を注ぐだけで給水ができ、取り入れた空気のホコリや雑菌を取り除き、清潔になった空気を加湿して送り出します(Rain / バルミューダ

湿度コントロールにも気を配りましょう。湿度が低いとより寒さを感じます。また適度に加湿をすることは健康のためにも大切です。

最近ではデザイン性が高い高性能の加湿器が揃っています。わが家のインテリアに合わせて選ぶといいでしょう。

サーキュレーターや加湿器など便利な家電を上手に使って、節電しつつ寒い冬を暖かくお過ごしくださいね。

※掲載の情報は、2022年12月現在の情報です。

一級建築士事務所 OfficeYuu代表Yuu(尾間紫)Yuu(Yukari Oma)
一級建築士、 インテリアコーディネーターとして数多くの現場経験や相談実績をもち、住宅リフォームコンサルタントとして快適な住まいづくりのノウハウを発信している。