LIFESTYLE進化する街と、多様な人と、つながる
アップデートを重ねる賃貸住宅が叶える豊かな暮らし
November 30, 2022

野村不動産グループが展開する賃貸マンションシリーズ「プラウドフラット」。ブランド全体としてシンプルなトーンを基調としながらも、その街に住まう人たちのライフスタイルに合わせたデザインを心がけ、物件ごとに独自の特色を打ち出しています。今回は2020年に竣工し、シリーズ最大規模の総戸数165戸を誇る「プラウドフラット中野」を取材。同物件の企画や開発に関わった大川氏、大山氏の2名に話を聞きました。

大川順平Okawa Junpe
住宅事業本部 賃貸住宅事業部 事業課に所属。プラウドフラット中野の商品企画を担当。現在は主に入居者募集関連の業務に従事している。
大山浩一Oyama Koiti
住宅事業本部 賃貸住宅事業部 推進課に所属。建築担当としてプラウドフラット中野のプロジェクトに参画。

大切にしたのは、
「入居者間の交流」と「街とのつながり」。

東京都中野区中野。駅の北口は、歴史あるアーケード商店街や建物、個性豊かな店舗などで彩られ、日々多くの人で賑わっています。プラウドフラット中野は、その喧騒を抜けた先に、静かに佇んでいました。

「中野駅周辺は、さまざまな魅力が雑多に混じり合ったエリアです。しかしプラウドフラット中野は、駅から徒歩6分の立地にも関わらず、周辺環境は非常に閑静。このギャップがとても面白いと思っています」

そう話すのは、前の建物の解体が決まった頃から、この土地と関わってきたという大川氏。「中野はもともと多種多様なカルチャーが混ざり合っていましたが、近年の再開発によって中野の文化と関わりのなかった人や企業の流入が進み、ますます多様性あふれる地域へと発展しています」と中野の歴史や現状を語ります。

プラウドフラット中野に建て替えるにあたって、この立地・広さで賃貸マンションを企画できる機会はまたとないと感じ、さまざまな面にこだわり、挑戦もしたと言います。その成果として、2021年度グッドデザイン賞を受賞。世間からもそのデザイン性は高く評価されています。

受賞の理由について、建築を担当した大山氏は次のように話します。

「プラウドフラット中野は、初期コンセプトの段階から『入居者間の交流』を掲げ、コミュニケーションを促すさまざまな仕掛けを盛り込んでいます。また、この物件と共に中野の街を愛してもらえるように、地域とのつながりも意識してきました。グッドデザイン賞については、『周辺の建物と比較して高さやボリュームがありながら、全体が奇をてらわず誠実にデザインされ、周囲に対しても適切に良質な環境を導いている』こと、『規模を活かした多様な共用部や、住民が安らぎを感じられる心地よく美しい中庭が、密度の高い都市の住まいにおいて適度に互いの存在を意識し関係づける仕掛けとして機能するよう構成されている』ことが評価され、受賞に至りました。」

大山氏の話を受けて、大川氏は「中野にはさまざまな個性を持った人たちが集まっているため、多様性を受け入れられるような物件にしたいと考えていました。プラウドフラット中野で暮らすことで、入居者さまがいろんな人や街の魅力とつながっていってもらえると嬉しく思います」と言葉を紡ぎます。

自然な交流を生み出す共用部が、
毎日の暮らしを彩る。

プラウドフラット中野の大きな特徴として、賃貸マンションとしては珍しく、非常に多くの共用部スペースが計画されている点が挙げられます。たとえばエントランスを抜けた先にある、豊かな緑に彩られた中庭。自由に使えるテーブルやチェアが緩やかな感覚で配置され、入居者が思い思いの時間を過ごしていました。また建物がロの字型になっているため、どの部屋で暮らしていても中庭を身近に感じることができ、四季の変化を楽しむことができます。「プラウドフラットシリーズは近年、共用廊下はホテルライクなトーン&マナーを踏襲しており、高級感のある内部廊下を基本としています。プラウドフラット中野では、入居者にこの中庭を日常の生活の中で意識していただきたくて外廊下に挑戦しています」と大山氏は言います。

「中庭以外にも、入居者さまであれば誰でも利用できる共用部として『ラウンジ』『ライブラリ』『フィットネス』『キッチン』を用意しています。ラウンジには大型のテレビを置いているので、たとえば世界的なスポーツイベントが放送される際は、入居者同士で集まって鑑賞会を開くといった楽しみ方ができます。またキッチンやフィットネスでは、外部から講師をお招きして、教室を開催してみようかと検討中です。」

エレベーターホールにもユニークな工夫が施されていました。ホールの壁面にはプラウドフラット中野を中心とした地図が描かれており、備え付けのマグネットシートにお店や建物の名前を書き込み地図上に加えることで、入居者のお気に入りで構成されるオリジナルの「中野マップ」ができあがっていきます。街の情報が共有されることで、入居者同士や街との緩やかななつながりが生み出されていました。

地域とのつながりを創出するという点で、「地域住民に対しても開かれた場所であることを目指しました」と大川氏は話します。

「前身の賃貸マンションは、道路に面している南側と東側に立派な生垣をつくることで豊かな景観を創出し、地域の人たちを楽しませていました。プラウドフラット中野も別のかたちで地域への貢献ができないかと考え、エントランスの外側にあるマンションの敷地内に、自主的に歩道上の空地を設け歩行者の安全に寄与しています。また、その歩道上の空地には、誰でも利用できるベンチを設置し、ちょっとした憩いのスペースとして、地域の方たちにも利用いただいています。」

進化する中野の街と共に、
この先もアップデートを重ねていきたい。

近年は共用部が充実した賃貸マンションはスタンダードになりつつありますが、「プラウドフラット中野の企画段階では非常に珍しかった」と大川氏は話します。実際、社内では懐疑的な意見も出たそうです。また、本来は入居者同士の交流を促すさまざまなイベントを企画・開催する予定が、感染症対策の観点から中止せざるを得なかったという事情もあり、不安が尽きなかったと続けます。

「しかし我々の心配をよそに、入居者のみなさまは自発的に共用部を活用してくださっていました。キッチンの利用は予約制なのですが、利用状況をデータで確認したところ、半年で約100件も予約が入っていたのです。また、入居者さまだけのSNSグループもできていると聞きました。自発的にコミュニケーションが生まれるような設計や仕掛けには注力しましたが、それが現実になって嬉しい気持ちです。」

「差別化が難しいと言われる賃貸マンションですが、共用部を充実させる今回の企画は、入居者に豊かな体験を提供することにつながり、多くの方々に選んでいただけました。他のプラウドフラットシリーズの企画にもベンチマーク物件として活かされるケースも多く、また、同業他社からも多くのお問い合わせをいただいています。」と大川氏は嬉しそうに話します。

最後に、プラウドフラット中野の「これから」について、2人に聞きました。
大山氏は、賃貸マンションとして、これからも価値を高め続けていく必要性があると力を込めます。

「プラウドフラットシリーズは、竣工後も当社グループで保有し運営していきます。私は建築担当として、プラウドフラット中野が街のランドマークとなり得るように、デザインや形状・ディティール等の細部にも及んでこだわってきました。だからこそ、この建物本来の価値を保ち続けられるように、美しい状態を未来に向けて維持していきたいと思っています。」

大川氏は、物件の価値を高めていくために、入居者に一層寄り添っていく姿勢が重要だと話します。

「時代や流行によって、入居者さまのニーズも変わるものなので、その変化に柔軟に対応していきたいと考えています。入居者アンケートを定期的に取っていますので、入居者さまの声にしっかりと耳を傾けていきたいです。また、コロナ禍で実現できなかった、歓迎会やクリスマスパーティーといった季節ごとのイベントを企画することで、より良いつながりを生み出すきっかけも提案していきたいですね。」

暮らしを彩る多様なつながりを生み出す、プラウドフラット中野。進化し続ける街・中野で、この先もアップデートを重ねながら、街や人の毎日を静かに見守っていきます。

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